RGBとCMYK・特色の違いとは?|DICやPANTONE、ノベルティ作成のポイントも解説2023年4月3日 公開  2024年1月23日 更新

CMYK・RGB・特色の違いとは?|DICやPANTONE、ノベルティ作成のポイントも解説

印刷業界やWEB業界では当たり前のように耳にするCMYK、RGB、特色(DIC、PANTONE)という言葉。色を表す言葉ですが、それぞれ特徴が異なります。
この記事ではCMYK、RGB、特色(DIC、PANTONE)の違いと、ノベルティ作成において印刷する際に気を付けたいことを解説していきます。

CMYKとRGB、特色(DIC、PANTONE)の違いとは?

色を表現する際に使われるCMYK、RGB、特色(DIC、PANTONE)。それぞれにどのような特徴があるのか解説していきます。

CMYKとは?

印刷物に使われる色の表現方法です。
CMYKは家庭用のプリンタインクでも使用されているため、聞き馴染みがあるのではないでしょうか。

CMYKは何を表現しているか

C=シアン、M=マゼンダ、Y=イエローの3色と、K=キープレート(ブラック)を合わせることによって色を表現しています。
CMYKは減法混色と呼ばれ、シアン、マゼンダ、イエローの3色を混ぜるほど色が暗くなります。
ピンク、オレンジなどのビビットな色の表現は苦手です。

CMYK

RGBとは?

テレビやスマホ、PCのモニター画面など光を使用して画面に表現されるのがRGBです。
光の三原色と呼ばれています。

RGBは何を表現しているか

R=レッド、G=グリーン、B=ブルー3色の光を合わせることによって表現しています。
RGBは加法混色と呼ばれ、レッド、グリーン、ブルーの3色を混ぜるほど色が明るくなり、白に近づきます。
PCモニターの種類や画面の設定、モニタを見ている時の周りの明るさなど、色を見ている環境によって色の見え方が変わるので、注意が必要です。

RGB

特色(DIC、PANTONE)とは?

CMYKでの表現が難しい色を表現するのが特色です。
メジャーなものがDIC(ディック)社とPANTONE(パントン)社で、どちらとも特色のカラーガイドを出版しています。
CMYKで表現ができない金、銀、蛍光色、メタリックカラー、パステルカラーなども表現が可能です。

特色カラーガイド

RGBとCMYK、特色の使い分け

RGBとCMYK、特色の違いを説明しましたが、実際に使用する際にはRGBとCMYK、特色でどのように使い分けすればいいのか説明します。

CMYKに適した使い方

CMYKは印刷物に適しています。
インクを使用して印刷する写真、ポスターなどはCMYKで印刷されます。

RGBに適した使い方

RGBはモニターなどの画面上で見るものに適しています。
テレビやPCモニターで映し出されている映像はRGBです。WEBサイトに掲載する制作物はRGBで作成します。

特色に適した使い方

ノベルティでバッグやタンブラーなどに印刷する場合に適しています。
シルク印刷やパッド印刷で1色や2色で印刷をするのに使用されます。

RGBからCMYKに変換する方法

RGBのカラーモードで作成されているデザインデータをCMYKに変換する方法を、illustratorとPhotoshopで説明します。

IllustratorでRGBからCMYKに変換する方法

メニューからファイル>ドキュメントのカラーモード>CMYKカラーモード

illustratorでCMYK変換

※リンクや埋め込みなどで配置した画像もCMYKカラーモードになっているかチェックしましょう。

PhotoshopでRGBからCMYKに変換する方法

メニューからイメージ>モード>CMYKカラー

PhotoshopでCMYK変換

一度RGBからCMYKにカラーモードを変換した場合、再度RGBに戻しても変換前のカラーには戻りません。
変更する前には元のデザインデータを保存しておくことをおすすめします。

RGBCMYK、特色|ノベルティ作成で気を付けたいこと

ノベルティ作成において印刷色で気を付けたいことを4つ紹介します。

・【フルカラー印刷】デザインデータはCMYKでの入稿
・【フルカラー印刷】RGBからCMYKに変換すると色がくすむ
・【1色印刷】シルク・パッド印刷の印刷色指定は特色
・会社のロゴやキャラクターの色はレギュレーションがある

【フルカラー印刷】デザインデータはCMYKでの入稿

インクジェットフルカラーで印刷する場合、CMYKでデザインデータを入稿します。
デザインを作成する際にはじめからCMYKのカラーモードにしておきましょう。

ただし、PCモニターの設定や使用環境によって色の見え方が異なるため、モニターで確認した色と同じ色味で印刷することは難しいです。確認した色に近づけるためには試し刷りの色校正をおすすめします。

【フルカラー印刷】RGBからCMYKに変換すると色がくすむ

元データのカラーモードがRGBの場合、CMYKに変換する必要があります。
RGBのデータをCMYKに変換すると、暗く沈んだ印象になり、全体的にくすんだ色に変換されます。
変換後に色味の調整は必要となるので、元のRGBのデータを残しておくのがおすすめです。

RGBをCMYKに変換した色のイメージ

【1色印刷】シルク・パッド印刷の印刷色指定は特色

ノベルティの印刷でよく使われるシルク印刷、パッド印刷の色指定は特色を使用します。
どの色の印刷であってもデザインデータは版を作成する関係で黒1色で作成します。
デザインデータと合わせてDICやPANTONEの番号を指定し、入稿してください。
illustratorやPhotoshopでDICやPANTONEの特色を表示することはできますが、実際のカラーガイドとPCモニターでは色味の差異が出るので注意が必要です。

会社のロゴやキャラクターの色はレギュレーションがある

レギュレーション例

会社のロゴやブランドロゴ、キャラクターの色などはレギュレーションが決められていることが多いです。
レギュレーションとはロゴやキャラクターを使用する際の取り扱い説明書のようなもの。

レギュレーションの中に、コーポレートカラーとして、ロゴやキャラクターをカラーで表現する場合のCMYK値、RGB値、特色、モノクロで表現する場合のルールなど、細かく設定されています。

色の指定以外に、基本のロゴの形(縦型の場合、横型の場合など)、使用する際の最小サイズ、ロゴの周りに設けなければいけない余白(アイソレーション)なども細かく決められていますので、社内で一度確認するのがおすすめです。

企業やブランド、キャラクターのイメージやメッセージ性、ブランディングを守るものなので、勝手に好きな色で作成してしまわないように注意しましょう。

まとめ

RGB ・CMYK・特色の違いをしっかりと理解しておくと、完成されたノベルティの色味が異なるというトラブルを防ぐことができます。
ほしい!ノベルティでは別途費用が発生しますが、現物校正も対応しています。実際の色味を確認したいという場合には、是非ご検討ください。
また、デザインデータ作成のサポートも担当者が手厚くサポートしますので、お気軽にご相談ください。

2023年4月3日 公開 2024年1月23日更新

この記事を書いた人

なべこ

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